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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第10章 身寄り
 「それはそれとして──」
「え?」
「近頃、少し夜更かしなさっているでしょう。何をなさっているのかは問いませんが、お風邪を召しても困りますので一応ご忠告申し上げておきます。ばれないとお思いでしたでしょう」
「う」
事情を知る童をそっと神依が窺えば、それに気付いた童もまた、龍の子を拭きながら話を反らすように笑った。
「一ノ兄が言うほど神依様変わったかなあ。俺ん中では神依様は神依様で、中も外も変わんねーけど」
「……お前も神依様の背を超すくらいになれば分かる」
「あ、俺大人になったら絶対一ノ兄よりでかくなるからな!」
「あはは、それなんか面白そう! 大兄さんみたいになるの、どう?」
「そしたらどっちが禊でどっちが童か分かんないよな」
「うんうん、楽しみにしてるからね、童」
「……」
 そうして風呂を出てお喋りを続けながら家の方に戻っていくと、ふと先頭を歩んでいた禊の足が止まる。
「わっ。もう、禊──」
それにぶつかりそうになった神依が何事かと体をずらしてみれば、
「……?」
その向こう……見慣れた縁側にゆるりと座す、見たことのない男の姿が目に入った。
 男──男神。
(……だれ……?)
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