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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第10章 身寄り
爪先までそれに耐えるようにぎゅっと丸まり、意図せずこぼれた濡れた声に慌てて両手で口元を押さえた。その神の甘美な悪戯はあの神楽殿でのそれに似て、神依の芯を震わせていく。
「……朱印を刻まれた巫女は、その神の威を身に取り込もうとして、その神に抗い難くなる」
「えっ……」
耳朶を食まれるように唇でなぜられ、囁く声にすらぞくりとしたものが背を走る。
「媚薬に似ているかもしれない。だからお前は、禍津霊にさえ抗えなかった。だから……できることならこれ以上、この身を他の神に刻ませたくはない」
「日嗣……様」
自分を抱いていた腕の……体の力が緩まり、その緩い拘束の中で、神依は足と衣を引きずるようにして日嗣に向き合う。
それは確かに、神楽殿の続きかもしれなかった。
心臓の音が時を刻み、その時の中で再び日嗣の大きな手が慈しむように神依の頬を抱く。
神依は少しの怖さと共に男の胸に手を添え、それを託した。そして目を閉じれば、まず呼吸が重なり──
「──わ、馬鹿押すな……!!」
「きゃああっ」
「っ!?」
唇が重なりそうになった瞬間、思いもよらず社の方から賑やかな子供達の声と木の板が外れる派手な音が響き渡り、二人は弾かれたようにその身を引き離した。
「……朱印を刻まれた巫女は、その神の威を身に取り込もうとして、その神に抗い難くなる」
「えっ……」
耳朶を食まれるように唇でなぜられ、囁く声にすらぞくりとしたものが背を走る。
「媚薬に似ているかもしれない。だからお前は、禍津霊にさえ抗えなかった。だから……できることならこれ以上、この身を他の神に刻ませたくはない」
「日嗣……様」
自分を抱いていた腕の……体の力が緩まり、その緩い拘束の中で、神依は足と衣を引きずるようにして日嗣に向き合う。
それは確かに、神楽殿の続きかもしれなかった。
心臓の音が時を刻み、その時の中で再び日嗣の大きな手が慈しむように神依の頬を抱く。
神依は少しの怖さと共に男の胸に手を添え、それを託した。そして目を閉じれば、まず呼吸が重なり──
「──わ、馬鹿押すな……!!」
「きゃああっ」
「っ!?」
唇が重なりそうになった瞬間、思いもよらず社の方から賑やかな子供達の声と木の板が外れる派手な音が響き渡り、二人は弾かれたようにその身を引き離した。

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