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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第10章 身寄り
褒美の件とはもちろん、神楽殿で交わした約束のことだ。
しかし御霊祭の後、洞主との話し合いも経て──生活は落ち着いたものの心配事だらけだった神依は結局ご褒美をねだる余裕も無く。
ただそれとは別にずっとやりたいこともあり、そちらを叶えてもらうべく日嗣に内密に相談していた。
正直断られることを前提に、禊にも怒られるのを覚悟してのお願い事だったのだが──。
「お前も落ち着いたようだしな。……俺は構わない」
「えっ──本当に?」
「ああ、本当に」
一心に見上げてくる神依に日嗣もその表情を和らげ、頷いた。
そしてそれを聞いた神依はみるみる顔を明らめ、
「やったあ、ありがとうございます! 童──童、こっちおいで!」
「え?」
「は?」
子供のように手を叩くと日嗣との間に一人分の席を作り、童を呼んだ。
それに童はぽかんとして、また禊は怪訝そうに顔を上げる。
御霊祭が上手くいったら褒美を、という件は禊も童も既に承知だったが、童には何故それで自分が呼ばれるのか分からない。禊共々固まれば、いいから来いと神にまで呼ばれる始末。いつかのように、やめてくれと目で訴えてはみたものの、主は今回は引き下がるつもりは無いらしかった。
しかし御霊祭の後、洞主との話し合いも経て──生活は落ち着いたものの心配事だらけだった神依は結局ご褒美をねだる余裕も無く。
ただそれとは別にずっとやりたいこともあり、そちらを叶えてもらうべく日嗣に内密に相談していた。
正直断られることを前提に、禊にも怒られるのを覚悟してのお願い事だったのだが──。
「お前も落ち着いたようだしな。……俺は構わない」
「えっ──本当に?」
「ああ、本当に」
一心に見上げてくる神依に日嗣もその表情を和らげ、頷いた。
そしてそれを聞いた神依はみるみる顔を明らめ、
「やったあ、ありがとうございます! 童──童、こっちおいで!」
「え?」
「は?」
子供のように手を叩くと日嗣との間に一人分の席を作り、童を呼んだ。
それに童はぽかんとして、また禊は怪訝そうに顔を上げる。
御霊祭が上手くいったら褒美を、という件は禊も童も既に承知だったが、童には何故それで自分が呼ばれるのか分からない。禊共々固まれば、いいから来いと神にまで呼ばれる始末。いつかのように、やめてくれと目で訴えてはみたものの、主は今回は引き下がるつもりは無いらしかった。

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