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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第9章 穂向け
美味しい、と一息吐けば、また目の前で洞主と大兄が視線を交わす。
「……洞主様?」
今度はそれに気付き、まだ何かあるのだろうかと目をぱちくりとさせる神依に……洞主はまた後ろに控える禊をも窺い、少しの間を置いてようやく口を開いた。どうやら、こちらの方が本題らしい。
「すまぬな……禊。今日までこの子を守ってきたお前には本当にすまぬと思うが、しかしこの子はまた巫女でもある。それをわきまえて、聞いてもらいたい」
「──洞主様」
その洞主の言葉に禊の雰囲気が変わる。童もまた何かに気付いたようだった。
一人、理解できない神依が首を傾げれば、洞主は困ったように笑み言葉を続ける。
「実はな……幾人かの神々より、そなたに妻問いの仲介をと乞われておる」
「つまどい?」
「……うむ。皆、御令孫に遠慮しておったのであろうが……御霊祭も終わり、またそなたは祭に際し見事に舞を披露してみせた。結構な数が来ておるのじゃが、全部いっぺんに、という訳にも参らぬ。そこでまずは、そなたの好みを──」
「お……お待ち下さい!」
そこで、突然声を上げた禊に神依は驚いて振り向く。一人事態が呑み込めない中での禊の振る舞いは、何かただごとではないように感じられた。
「……洞主様?」
今度はそれに気付き、まだ何かあるのだろうかと目をぱちくりとさせる神依に……洞主はまた後ろに控える禊をも窺い、少しの間を置いてようやく口を開いた。どうやら、こちらの方が本題らしい。
「すまぬな……禊。今日までこの子を守ってきたお前には本当にすまぬと思うが、しかしこの子はまた巫女でもある。それをわきまえて、聞いてもらいたい」
「──洞主様」
その洞主の言葉に禊の雰囲気が変わる。童もまた何かに気付いたようだった。
一人、理解できない神依が首を傾げれば、洞主は困ったように笑み言葉を続ける。
「実はな……幾人かの神々より、そなたに妻問いの仲介をと乞われておる」
「つまどい?」
「……うむ。皆、御令孫に遠慮しておったのであろうが……御霊祭も終わり、またそなたは祭に際し見事に舞を披露してみせた。結構な数が来ておるのじゃが、全部いっぺんに、という訳にも参らぬ。そこでまずは、そなたの好みを──」
「お……お待ち下さい!」
そこで、突然声を上げた禊に神依は驚いて振り向く。一人事態が呑み込めない中での禊の振る舞いは、何かただごとではないように感じられた。

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