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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第22章 天孫降臨
ところどころ黒くはなっていたが……多分、日嗣が持っていた荷。
それをこの女神から渡されることこそ複雑で、神依が手を出すのをためらえば、もう一つの影が隣に並んで頭を横に振る。それで何か確固たる意思と意味を持ってその荷が差し出されていることに神依はやっと気付いて、今度は促されるまま自らも手を伸ばした。
「……」
どこを触っていいのか分からなかったので、水をすくうように両手で真ん中を持ってそれを受け取る。焦げもなく、熱くなさそうに見えたのもある。
袋の素材は分からないが荒い布でできていて、紐を絞って使う形のものだった。紐は長く、肩からも掛けられるようになっている。ただその袋の大きさほど、中身は重たいものではなかった。
だから神依はそれを片手に持ち変えて、おそるおそる紐を緩める。
(……あ)
それと同時に焦げた部分が崩れ、袋の体をなさなくなった。
すると──それを待ち構えていたかのように荒い風が一層強く吹き荒(すさ)び、その布を一気にめくり上げる。
「え……?」
直後、神依は呆然と目を見開いた。
唐突に飛び込んできたのは──先程まで手にしていたものと同じ、眩い禁色の光。
瞳が一気に日嗣と同じ色に染め上げられて、手のひらにもその色のぬくもりが伝わった気がした。
それをこの女神から渡されることこそ複雑で、神依が手を出すのをためらえば、もう一つの影が隣に並んで頭を横に振る。それで何か確固たる意思と意味を持ってその荷が差し出されていることに神依はやっと気付いて、今度は促されるまま自らも手を伸ばした。
「……」
どこを触っていいのか分からなかったので、水をすくうように両手で真ん中を持ってそれを受け取る。焦げもなく、熱くなさそうに見えたのもある。
袋の素材は分からないが荒い布でできていて、紐を絞って使う形のものだった。紐は長く、肩からも掛けられるようになっている。ただその袋の大きさほど、中身は重たいものではなかった。
だから神依はそれを片手に持ち変えて、おそるおそる紐を緩める。
(……あ)
それと同時に焦げた部分が崩れ、袋の体をなさなくなった。
すると──それを待ち構えていたかのように荒い風が一層強く吹き荒(すさ)び、その布を一気にめくり上げる。
「え……?」
直後、神依は呆然と目を見開いた。
唐突に飛び込んできたのは──先程まで手にしていたものと同じ、眩い禁色の光。
瞳が一気に日嗣と同じ色に染め上げられて、手のひらにもその色のぬくもりが伝わった気がした。

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