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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第22章 天孫降臨
男の両の手は何かを探るように肩から背嚢(はいのう)の紐を落とし、また外套を乱して神依の背を上から下へとなぞる。そして神依にも同じものを求めさせようと、一層腕に力をこめ神依を束縛する。
「んっ……」
苦しくはない、ただ熱っぽく抱きしめられて、神依が喉を震わせれば、男が嬉しそうに笑む気配がした。
「……体は、もういいみたいだな」
「……」
「こちらは、まるで仔猫の毛だが」
やはり笑い混じりに空気を孕んだ髪を撫でられたが、その動きは言葉の通りに眠る猫を構うよう。多少伸びたとはいえ、髪は確かに以前よりふわふわとして落ち着きがなく、寝癖の恰好の餌食となってしまっていた。湿らせたり櫛で撫で付けたり、毎朝一生懸命に直しては来たが、どうしても跳ねてしまう部分がある。けれども男には、それすらいとおしいようだった。
そしていつかのように肩に男の頬が寄せられる。耳からうなじに男の息が流れ、良い香りだととろみを帯びた囁きで髪が遊ばれれば、体は甘くすくんだ。
だが、
「神依……ずっとお前を待っていた。ようやく見付けた、新たな我が妹(いも)。……私とお前はまだ成すべきことを成していない。だから共に、現世に帰ろう」
「……!」
「んっ……」
苦しくはない、ただ熱っぽく抱きしめられて、神依が喉を震わせれば、男が嬉しそうに笑む気配がした。
「……体は、もういいみたいだな」
「……」
「こちらは、まるで仔猫の毛だが」
やはり笑い混じりに空気を孕んだ髪を撫でられたが、その動きは言葉の通りに眠る猫を構うよう。多少伸びたとはいえ、髪は確かに以前よりふわふわとして落ち着きがなく、寝癖の恰好の餌食となってしまっていた。湿らせたり櫛で撫で付けたり、毎朝一生懸命に直しては来たが、どうしても跳ねてしまう部分がある。けれども男には、それすらいとおしいようだった。
そしていつかのように肩に男の頬が寄せられる。耳からうなじに男の息が流れ、良い香りだととろみを帯びた囁きで髪が遊ばれれば、体は甘くすくんだ。
だが、
「神依……ずっとお前を待っていた。ようやく見付けた、新たな我が妹(いも)。……私とお前はまだ成すべきことを成していない。だから共に、現世に帰ろう」
「……!」

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