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蕩けるようなキスをして
第45章 夢の翌日
だから、どんなに待っても、会えなくて当然だった。
ずっと、待っててくれたのかな-自分で避けてたくせに、今更、後悔が襲う。
「風邪でも引いて休みなのかって、ちょっと心配になって、ラインも電話もしてみたのに。全然応答ないし?」
「…」
「ぜっんぜん!元気じゃねーかよ?」
陸の容赦ない攻撃に、華夜子はどんどん、肩身が狭くなってゆく。
「昼休み、食堂も、カフェテリアも探したけどいなくって。…どーせ、どっかの教室で弁当食ってたんだろーけど?」
口を挟む余地なく、彼の言う事は全て、正しかった。
華夜子は俯くしかない。
秋の夕方過ぎの外気は思った以上に寒く、彼女の心に冷たい風が吹き荒れる。
「こうなったらもう、最後の授業終わりしかないと思ってさ。意地でも掴まえてやるって、ずっと、張り付いてた」
そんな彼女を一瞥し、陸は正門を潜り、左側に折れる。
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