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第43章 訊きたいこと

「今、俺をガキ扱いしたろ？」
そんなつもりなど毛頭なかったのに、まさかの突っかかってこられ。
華夜子は思わず、深い溜め息を吐く。
「なんかすげーむかつくんだけど」
「陸がくだらない事言うからでしょ」
「くだらないってなんだよ。だって華夜が俺を－」
ちょっと、ふたりとも－言い争いに発展しそうなふたりを止めに入ったのは、留以だった。
「ここ図書館だよ。ただでさえ私語厳禁なのに、喧嘩なんて。段々声大きくなってるし、周りのいい迷惑」
留以に強く言い切られ、ようやくふたりは口を噤む。
陸は乗り出してた身体を引っ込め、椅子に乱暴に背を預け、その長い脚を組み直す。
テーブルに開かれていた読みかけの小説を、面白くなさそうに、閉じる。
華夜子もまた、そんな彼の態度に苛々するものを感じつつ、再度知られぬよう息を吐き、読書を再開する。