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蕩けるようなキスをして
第42章 もう一秒
正直な心臓が、跳ね上がる。
何を、される-思っていたら、留めてたバレッタを突然外された。
「陸…?」
呼び掛けるが、応答はない。
彼が何をしたいのか、さっぱり分からない。
疑問を頭に中に積み重ねていると、今しがた外したものを再び、頭上に留められる。
「陸?」
また元通りにするのなら、何故わざわざ外したりしたの-いよいよ意味が分からず、華夜子は後ろを振り返ろうとし、
「やっ…!?」
背後から抱き締められるように腕が伸びてきて、華夜子はびっくりし、大声を上げてしまう。
「ちょ…!こえーなあ…」
瞬間。
すぐ後ろにいた陸の身体が、即座に彼女から少し遠ざかった。
「お前今、肘鉄食らわそうとしたろ」
抗議の声に、華夜子は勢いづけて、後ろの彼に向き合う。
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