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蕩けるようなキスをして
第40章 優しいふり
なあ-少しの躊躇を経、陸は思い切って乃愛に声を掛ける。
ポーチから取り出した手鏡を覗いていた乃愛は、目線だけを陸に向けて寄越す。
視線の合った陸は、言い出しにくそうに、落栗色の波打つ前髪を掻き上げる。
「え、何よ…?」
いつもと違う陸の様子に、乃愛は椅子毎、身体を遠ざける。
「まさか今更、愛の告白…?ごめん、私今、彼氏いるし?第一、友達の男盗る気ないし…?」
本気なのか冗談なのか-区別のつかない事を並び立てる乃愛に、陸は盛大な吐息を吐いた。
「んな訳あるか!」
「じゃ何よ。そんな言いにくそうにされたらさあ-」
-誤解しちゃうじゃないの。
乃愛は長い髪を気怠く掻き上げ、蠱惑的な表情を作る。
その辺の男だったら、簡単に落とせそうなくらい妖しい魅力があったが、しかし、陸には全く通用しなかった。
寧ろ迷惑そうに、眉を顰を(ひそ)められる。
ポーチから取り出した手鏡を覗いていた乃愛は、目線だけを陸に向けて寄越す。
視線の合った陸は、言い出しにくそうに、落栗色の波打つ前髪を掻き上げる。
「え、何よ…?」
いつもと違う陸の様子に、乃愛は椅子毎、身体を遠ざける。
「まさか今更、愛の告白…?ごめん、私今、彼氏いるし?第一、友達の男盗る気ないし…?」
本気なのか冗談なのか-区別のつかない事を並び立てる乃愛に、陸は盛大な吐息を吐いた。
「んな訳あるか!」
「じゃ何よ。そんな言いにくそうにされたらさあ-」
-誤解しちゃうじゃないの。
乃愛は長い髪を気怠く掻き上げ、蠱惑的な表情を作る。
その辺の男だったら、簡単に落とせそうなくらい妖しい魅力があったが、しかし、陸には全く通用しなかった。
寧ろ迷惑そうに、眉を顰を(ひそ)められる。

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