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蕩けるようなキスをして
第39章 一日千秋
両極端の間で、激しく揺れ動く。
行動に移したのは、陸ではなかった。
椅子から立ち上がった華夜子は、隣りに座る陸の首へ素早く両腕を絡ませ、抱き付いてきた。
毎回の事ながら。
いきなりされると、万全の体勢で受け入れてる訳ではない為、とりあえず彼女の身体を支える事でいっぱいとなる。
どうにか彼女を受け止め-しかし、座ったままの状態では、彼女を抱き続けるにはバランスが悪く。
陸は華夜子を右手で抱き留めつつ、自らもその場に腰を上げた。
ようやく安定して、安心して、彼女を腕に収める事が出来るようになり。
ついさっきまで散々迷っていた事も忘れ。
その柔らかさ。
その匂い。
一瞬で虜になる。
瞬時に夢中になる。
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