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蕩けるようなキスをして
第39章 一日千秋
物思いに耽る陸に、クラスメート達は苦笑いするしかない。
「のろけ過ぎだろ」
「…別にそんなんじゃねーよ」
流石にちょっと恥ずかしくなり、陸は立ち上がる。
「飯食わねーの?」
鞄とスマホを携えた陸に、声が掛かる。
テーブルの上に、既に食べ終えたトレイなどの形跡もない。
「あんま食欲ない」
言い残し、陸はカフェテリアを抜け、本館への渡り廊下を目指し、進んでゆく。
途中。
食堂の入り口に並ぶ自販でお茶を購入し、そのまま廊下を突き進み、本館へ。
-なんか、ここに来るのも、久し振りだな。
小さな講義室の前に立つ。
以前はあんなにしょっちゅう、足を運んでたのにな-今にして思えば、そんな自分が信じられないけれど。
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