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蕩けるようなキスをして
第6章 好きな女
色々とあって、ここ数日は彼と少しだけ親しくなってしまった感があるが、それもその内、解消されるだろう。
自分の周りにいないタイプだったから、珍しいだけだ。
すぐに飽きる。
早く、飽きて欲しい。
彼に振り回されるのは、もう、沢山。
ただ彼を遠巻きに見ていた-そんな日常に戻りたい。
そんな何気ない一日が、一番いいに決まってる。
大学の門を潜り、構内へ足を踏み入れる。
今日のネイルは我ながら上手く塗れたなとか、伸ばした爪を眺めながら、歩を進めてゆく。
構内に植えられた、一際大きな桜の木を横切った時だった。
幹の後ろ側から伸びた手が、瞬時に華夜子の左手首を掴んだかと思うと、そちらに引っ張る。
「…!」
あまりに突然で、華夜子は訳が分からないまま、そのひとにされるがまま、幹の後ろ側まで、気付けば移動していた。
自分の周りにいないタイプだったから、珍しいだけだ。
すぐに飽きる。
早く、飽きて欲しい。
彼に振り回されるのは、もう、沢山。
ただ彼を遠巻きに見ていた-そんな日常に戻りたい。
そんな何気ない一日が、一番いいに決まってる。
大学の門を潜り、構内へ足を踏み入れる。
今日のネイルは我ながら上手く塗れたなとか、伸ばした爪を眺めながら、歩を進めてゆく。
構内に植えられた、一際大きな桜の木を横切った時だった。
幹の後ろ側から伸びた手が、瞬時に華夜子の左手首を掴んだかと思うと、そちらに引っ張る。
「…!」
あまりに突然で、華夜子は訳が分からないまま、そのひとにされるがまま、幹の後ろ側まで、気付けば移動していた。

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