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蕩けるようなキスをして
第38章 告白
たおやかな彼女の身体を、これでもかと言うくらい、きつく抱き締める。
いつもは折れたらどうしよう-思って、加減をしているのに。
今は、気遣う余裕など、持ち合わせていなかった。
「陸。くるし…」
華夜子の漏らしたか細い声に、陸は反射的に腕の力を緩めてしまう。
けれど、すぐに。
自分が置かれていた状況を思い出し、またしても彼女を自らの身体に縛る。
「陸。力を-」
-力を抜いて。
再度懇願され、優しく抱いてやりたい-思ってしまうけど。
でも。
彼女がその瞬間。
どこかに行ってしまうんじゃないかと考えると、怖くてしょうがない。
苦しげな息を、華夜子が吐(は)いた。
辛そうな様子に平気でなど、やっぱり、いられなかった。
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