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蕩けるようなキスをして
第37章 欲しいもの
彼によって割られた太腿の内側に押し付けられる、もの。
彼が履いたジーンズを通してでも分かる、硬く大きく変化を遂げてる、それ。
「分かるだろ、華夜?」
これでもかと言うくらい、華夜子の太股に擦ってみせ、陸は意地悪く、嗤う。
彼が何を差して言っているのか。
彼が何を自分に押し付けてきてるのか。
全てを瞬時に悟った華夜子の目が、驚愕に震える。
華夜子の顔は。
耳は。
もう、焼けるように熱かった。
「やだ…っ」
華夜子は、押し倒されてから初めて、身体を起こそうとする。
陸の首から離した両手を、再度、彼に掴まれた。
こういう場面には手慣れた陸に、即座にラグの上に張り付けられてしまう。
流石に彼が怖くなり、華夜子は縋るように、陸を見上げた。
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