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蕩けるようなキスをして
第37章 欲しいもの
なら、させろよ-有無を言わさず。
陸は再び、強引に口付けようと、華夜子に顔を寄せる。
しかし。
やはり。
その行為に及ぼうとすると、華夜子は身体を硬くし、全身で彼を否定してみせる。
「…だめ」
陸の胸を押し留め、華夜子は申し訳なさそうに、呟く。
「なんだよ、それ。最初に誘ったのは、お前の方だろ」
そのままにしておけば良かったのに。
そのままならあと少し、辛抱が出来たのに。
呼び覚ましてしまったのは、誰だ。
この身体に火を点けてしまったのは、誰だ。
言ってみろ-。
華夜子の顔が羞恥に染まった。
「誘うって、そんなの…!」
-私、してない。
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