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蕩けるようなキスをして
第36章 待ち伏せ
先程から『ぜっんぜん』を、これでもかと言うくらいに強調され、陸の頬が引き攣る。
「華夜子、今日も櫻葉陸とデートの約束してんの?」
乃愛に話を振られ、華夜子は肩を震わせたが、やがて力なく、首を左右に動かした。
その様子に、乃愛は満足げに頷き、陸を見据えた。
「だってよ?」
乃愛の明らかな挑発に、陸はいよいよ怒鳴りたくなるが、基本的に女をあまり乱暴には扱えない彼は、ぐっと堪える。
「今日は私達とのランチの約束が先。そんな訳で、彼女借りてくね」
-ごめんね、櫻葉陸。
乃愛は華夜子の手を引き、早足に陸の目の前を通過する。
いきなり歩き出され、留以も慌ててふたりの後を追う事になる。
数歩進んだところで、華夜子と繋がれた乃愛の手が、右側に強く引かれた。
見ずとも理由は分かってはいたが、溜め息を吐いた後(のち)、乃愛は目を細めて右に首を捻った。
「嫌がってる女を無理矢理どうこうしようなんて、櫻葉陸らしくないね?」
「華夜子、今日も櫻葉陸とデートの約束してんの?」
乃愛に話を振られ、華夜子は肩を震わせたが、やがて力なく、首を左右に動かした。
その様子に、乃愛は満足げに頷き、陸を見据えた。
「だってよ?」
乃愛の明らかな挑発に、陸はいよいよ怒鳴りたくなるが、基本的に女をあまり乱暴には扱えない彼は、ぐっと堪える。
「今日は私達とのランチの約束が先。そんな訳で、彼女借りてくね」
-ごめんね、櫻葉陸。
乃愛は華夜子の手を引き、早足に陸の目の前を通過する。
いきなり歩き出され、留以も慌ててふたりの後を追う事になる。
数歩進んだところで、華夜子と繋がれた乃愛の手が、右側に強く引かれた。
見ずとも理由は分かってはいたが、溜め息を吐いた後(のち)、乃愛は目を細めて右に首を捻った。
「嫌がってる女を無理矢理どうこうしようなんて、櫻葉陸らしくないね?」

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