この作品は18歳未満閲覧禁止です
蕩けるようなキスをして
第35章 彼女の過去
頭をもたげてきて。
私だけが、新しい恋を。
あなたを忘れて、新しい恋を。
あなたをいないものとみなして、そんな事。
そんな事。
私。
私。
私、罪を犯そうとしている?
私、とてつもなく、罪深い女なんじゃないの-?
「華夜?」
異変に気付いた陸が、華夜子を覗き込む。
「どうしたの、華夜?」
驚愕-そんな表現に相応しく。
陸は双眸を大きくし、すぐさまその場に足を止めた。
繋いだ手を解き、彼女の腕を掴み、身体を自分に向かせる。