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蕩けるようなキスをして
第34章 彼の過去
その唇が紡ぐ一語で。
その瞳での一瞥で。
瞬時に、私を、支配してしまう。
抗う間など決して与えずに、私の心の中へ易々と侵入し、征服してしまう-。
華夜子が、自らの両腕を抱えるようにしていると、乃愛の必要以上に大袈裟な叫び声が聞こえた。
「うわ~!何それ、のろけ過ぎでしょ。虫唾が走るレベル。櫻葉陸ともあろう者が、遂に年貢の納め時って訳?」
「その表現が正しいかは分からないけど」
「恋の病の威力って凄まじいね。…いや、マジ感心する」
またしてもあっさりと返され、流石の乃愛も言葉を失う。
そして、陸の身体の向こう側から覗き込む込むように、華夜子を見た。
「あの櫻葉陸をここまで惚れさせた華夜子って、相当ただ者じゃないよね」
尊敬の眼差しを送られ、華夜子は頬を染める。
「…どこにでもいる、普通の女子大生だよ。何が秀でてる訳でもなく」
-それが、たまたま、彼の目に留まっただけだ。
その瞳での一瞥で。
瞬時に、私を、支配してしまう。
抗う間など決して与えずに、私の心の中へ易々と侵入し、征服してしまう-。
華夜子が、自らの両腕を抱えるようにしていると、乃愛の必要以上に大袈裟な叫び声が聞こえた。
「うわ~!何それ、のろけ過ぎでしょ。虫唾が走るレベル。櫻葉陸ともあろう者が、遂に年貢の納め時って訳?」
「その表現が正しいかは分からないけど」
「恋の病の威力って凄まじいね。…いや、マジ感心する」
またしてもあっさりと返され、流石の乃愛も言葉を失う。
そして、陸の身体の向こう側から覗き込む込むように、華夜子を見た。
「あの櫻葉陸をここまで惚れさせた華夜子って、相当ただ者じゃないよね」
尊敬の眼差しを送られ、華夜子は頬を染める。
「…どこにでもいる、普通の女子大生だよ。何が秀でてる訳でもなく」
-それが、たまたま、彼の目に留まっただけだ。

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