この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蕩けるようなキスをして
第33章 抱擁
左手で華夜子の後頭部を掴まえ、引き寄せ、陸は俯き加減となり、彼女の額に自らのそれを押し付けた。
彼女の、驚きに息を呑む音が、はっきりと聞こえる。
「…焦らすなよ」
瞳を閉じ、絞り出す、声。
「なんでこんなに焦らすんだよ、華夜」
苦しい呟き。
彼女に触れている額は、焼けるように熱かった。
「もう一度、華夜を抱き締めたい。華夜を、抱きたい」
うわ言のように、繰り返す。
彼女だけを求める唇からは、切ない溜め息が漏れる。
「もう一度は、ある?」
彼女に恋焦がれるこの胸は、もう押し潰されそうだった。
「もう一度は…ない?」
彼女が放つ媚薬の香りに酔わされ、これ以上はないくらいに昂ぶる、思考。
彼女の、驚きに息を呑む音が、はっきりと聞こえる。
「…焦らすなよ」
瞳を閉じ、絞り出す、声。
「なんでこんなに焦らすんだよ、華夜」
苦しい呟き。
彼女に触れている額は、焼けるように熱かった。
「もう一度、華夜を抱き締めたい。華夜を、抱きたい」
うわ言のように、繰り返す。
彼女だけを求める唇からは、切ない溜め息が漏れる。
「もう一度は、ある?」
彼女に恋焦がれるこの胸は、もう押し潰されそうだった。
「もう一度は…ない?」
彼女が放つ媚薬の香りに酔わされ、これ以上はないくらいに昂ぶる、思考。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


