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蕩けるようなキスをして
第32章 予約済み
「えっ」
「俺のアパートに来る、華夜?」
流れるように誘われ。
行くとも行かないとも言えぬ内に、陸に繋いだ手を引かれた。
つられ、反射的に止まっていた足が、動き出す。
大学が、駅が、だんだん遠くなってゆく。
沈黙を貫く陸に、初めはなんとなく話し掛け辛く、ただ従い、歩いていた。
しかし。
少しずつ不安が募り始め、華夜子は思い切って、口を開く。
「どこに行くの、陸?」
縋るように、彼の横顔を見る。
華夜子の戸惑いの表情を一瞥し、陸は鼻で軽く笑う。
「だから、誘ったじゃん。俺んち来るかって」
「私。返事してないよ」
「もう向かってるけど」
「俺のアパートに来る、華夜?」
流れるように誘われ。
行くとも行かないとも言えぬ内に、陸に繋いだ手を引かれた。
つられ、反射的に止まっていた足が、動き出す。
大学が、駅が、だんだん遠くなってゆく。
沈黙を貫く陸に、初めはなんとなく話し掛け辛く、ただ従い、歩いていた。
しかし。
少しずつ不安が募り始め、華夜子は思い切って、口を開く。
「どこに行くの、陸?」
縋るように、彼の横顔を見る。
華夜子の戸惑いの表情を一瞥し、陸は鼻で軽く笑う。
「だから、誘ったじゃん。俺んち来るかって」
「私。返事してないよ」
「もう向かってるけど」

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