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第30章 友達以上

「…大胆過ぎだろ。すげーどきどきしてるんだけど」
「…離して」
彼の正に股間部分に肘を僅かに押し当て、表情変える事なく、華夜子は再度願う。
余計な事を考えてしまうと、とてもじゃないけど無理なので－心をひたすら無にする。
「使い物にならなくなったらどーすんだよ」
「自業自得」
「華夜だって困るだろ」
「私が？なんで？」
「その内、必要になるだろ」
意味深に、鼻で笑われる。
陸の瞳に、からかいの色が浮かび、華夜子は頬どころか、耳まで赤く変化させる。
「ば、馬鹿っ…！」
遠慮ない甲高い罵声を近くで受け、陸は身体を逸らしたと同時に、彼女の身体を離す。
「やらしい事言わないでっ」
華夜子は椅子から立ち上がり、彼を見下ろす。