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蕩けるようなキスをして
第30章 友達以上
寧ろ、彼女が嫌がるのを愉しむかのように、更に自分の胸へ華夜子を押し付ける。
たぎる、身体。
恥ずかしいから早く離して欲しい。
でも。
力なんて、入らない。
彼の匂いに惑わされ、身も心も、束縛されてゆく。
陸にされるがまま、その胸に大人しく、収まっているしかない。
「すげー俺を怒らせたから、お仕置き」
蕩けそうな囁きに、全身が熱を帯びるのは、怒りから?
羞恥から?
それとも、悦び-?
「…お、お仕置きって」
華夜子は掠れる声で、どうにか呟く。
「俺、すげー頑張って食ったんだよ。なのに褒めるどころか、あんな厭味をさあ-」
-あれは全然、可愛くない。
陸は、だめ出しをする。
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