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蕩けるようなキスをして
第30章 友達以上
こんな時まで素直過ぎる自分。
白状するのなら。
もっと別の答えを、期待してた。
もう少し、その先を。
もうちょっとだけ、もっと先を。
ふたりだけで出掛けるようになって。
ふたりで手を繋ぐようになって。
夏休みの間で、かなり距離が縮まった-そう、感じていたのは、自分だけ?
混雑するカフェテリアで。
彼女を探す目印は、パールの髪飾り。
似たような後ろ姿を見ては、消去法。
小さなパールが沢山付いていて、真ん中にはブルーの薔薇があしらわれた、それ。
自分が彼女に贈ったその日から、逢う度毎に必ず、その綺麗な髪に飾って来てくれる。
気を遣わせてるのかな-二度目の時に、尋ねてみた。
気に入っているから、付けてるだけ-彼女は微笑んだ。
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