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蕩けるようなキスをして
第30章 友達以上
色のある視線を流され、華夜子は瞬時に、その瞳の虜になってしまう。
華夜子の隣りで、さっきからずっと聞き耳を立てている留以は、自分が言われてる訳でもないのに、もう真っ赤だ。
陸の友達はと言えば-慣れっこと感じで、関心などまるでなく、こちらを見てもいない。
早々に食事を済ませ、陸を抜かし、大声でふざけ合ってる。
「彼氏候補は、俺一人で、十分だろ?」
「彼氏…」
焦りまくり。
口内が渇きまくっている華夜子をよそに、陸は意を決して、口を開く。
「…俺、華夜の彼氏になれる可能性がある、一番近くにいる男だって思っててもいいのかな?」
真摯に、見られる。
「いんだよな?」
確認するように、再び、その茶色の双眸が近付く。
華夜子は息を呑む。
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