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蕩けるようなキスをして
第30章 友達以上
俯き、華夜子は告げた。
「…いいの?」
-うん。
確かに、もう一度。
頷く華夜子に、陸は惑ってしまう。
無理だと言われることばかり想像してたから。
喋れと言われても、反対に何も言えなくなってしまう。
「私も、ごめんね」
「何を?」
「さっき。人参の-」
-話。
陸は最後まで言わせなかった。
「ストップ」
一度目よりも近く、華夜子の耳に唇を寄せ、陸は囁いた。
彼女の艶やかな髪から、得も言えぬ香りが漂い、彼を酔わし始める。