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第29章 嫉妬

たった一言で有頂天になる俺って、ほんっと単純だよな－陸は同意を求めるように、華夜子に笑ってみせた。
緩みそうになる、頬。
緩みそうになる、涙腺。
私も。
私も、そう。
私も、そうだった。
そう、言いたい。
そう、言っていいの。
本当に－？
彼に向き合うには、まだ、疑問が残ってる。
それが解決しない事には、手放しでは、喜べない。
そんな、未だに自分に視線を合わせてくれない彼女が、陸は焦れったくってしょうがない。
力任せに、こちらを向かせたい。
力ずくで、こちらに向けたい。