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蕩けるようなキスをして
第26章 彼の隣り
それでもなんとか落ち着こうと、胸元を押さえてみる。
「…っ」
無理だった。
静まる事なんか。
彼の匂い。
彼の息遣い。
彼の温もり。
彼の鼓動-…。
どうしていいか、分からない。
どうしたらいいのか、分からない。
私、何かを言ったらいいの。
私、何をしたらいいの。
いつもの如く、周りが騒がしい気がしたが、今はそれどころじゃない。
そんなの、今は、どうでもいい。
どうしよう、私-…。
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