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蕩けるようなキスをして
第3章 中庭
そんな留以の視線を余裕で受け止め、陸は微笑む。
留以の顔はつい、赤くなってしまう-彼女に限らず、大抵の女子はそうなる。
鞄を肩に、俯きながら食堂の出口に向かう華夜子を横目に、陸は無言で立ち上がった。
「腹痛いから、トイレ。これ、誰か食っといて」
全く手をつけていない、トレイに載った食事を友人達に託し、陸もまた人の波を掻き分け、食堂を抜けた。






「おねーさん」
何度呼びかけてもあくまで無視を決め込む華夜子を、最後の手段、陸は脅しにかかる。
「昨日の出来事、今ここで喋ってもいい?」
-大声で。
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