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第24章 誰のことも

好きになってしまっていた。
それしか言えない。
誰ともしようと、もう思わない。
例え、誘われたって。
なんで、こんな変わってしまったのか。
どうしてしまったのか。
説明出来ない。
自分の気持ちなのに。
自分以外が分かる訳ないのに。
「…なんでかは分からない。でも俺は－」
－華夜子が、好き。
それだけしか分からない。
それだけは分かる－。
「…分かるよ」
眉を顰（ひそ）め、両眼を細めた陸の耳に、意外な言葉が届く。