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第73章 ＲｔｏＫ

「ある訳ねーだろ、そんなの。会員番号なん番が、そんな事言い触らしてるんだよ」
「…雑誌のモデルしてるとか」
「そんな雑誌があったら俺が見てみたいくらいだ」
陸は一蹴し、鼻で嗤う。
「他人（ひと）の噂なんて、そんなもんだ。お前程の女がいちいち騙されんなよ」
「…騙されてないし。違うとは思ってたけど、いちおう－」
－訊いてみただけ。
冬の冷たい空気に混じる華夜子の白い息が一瞬、止まる。
実は少し前から、違和感を感じてた。
なんだろ？
気のせい？
ずっと、考えていた。
似てる。
でも、まさか。
でも、やっぱり－。