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蕩けるようなキスをして
第72章 最愛
華夜子の胸は、陸の放つひとことひとことに打ち抜かれる。
彼の扇情的な目線に華夜子は射抜かれ、もう決して逸らせない。
高鳴る鼓動に息苦しさを覚えるのに、もうこのひとから離れられない。
もうこのひとから、離れたくないの-。
「綺麗で。気が強くて。どこか神秘的で。すぐに好きになった。料理が上手で。一途で。健気で。もっと好きなった。普段はどこか冷めた風にも見えるのに、いきなり頼ってきて。いきなり縋ってきて。いきなり抱き付いてきて。可愛いくて、大好きになった」
忘れられない誰かが、心に棲み付いているのを承知で-それでも諦められなかった。
華夜子の頭を撫で、陸は目を細めた。
「女をとっかえひっかえで、初めて逢った時はおねーさんに散々貶(おとしめ)されたっけな」
陸の揶揄に、華夜子は泣き笑いのそれになる。
「その時の男と同一人物だなんて、もう誰が信じる?愛してるだなんて歯の浮くような台詞、平気で言わせるなんて。この俺をそこまで骨抜きにする女なんて-」
-お前だけだ、華夜。
華夜子のまなじりに滲む涙を拭って、陸は彼女に口付けた。
彼の扇情的な目線に華夜子は射抜かれ、もう決して逸らせない。
高鳴る鼓動に息苦しさを覚えるのに、もうこのひとから離れられない。
もうこのひとから、離れたくないの-。
「綺麗で。気が強くて。どこか神秘的で。すぐに好きになった。料理が上手で。一途で。健気で。もっと好きなった。普段はどこか冷めた風にも見えるのに、いきなり頼ってきて。いきなり縋ってきて。いきなり抱き付いてきて。可愛いくて、大好きになった」
忘れられない誰かが、心に棲み付いているのを承知で-それでも諦められなかった。
華夜子の頭を撫で、陸は目を細めた。
「女をとっかえひっかえで、初めて逢った時はおねーさんに散々貶(おとしめ)されたっけな」
陸の揶揄に、華夜子は泣き笑いのそれになる。
「その時の男と同一人物だなんて、もう誰が信じる?愛してるだなんて歯の浮くような台詞、平気で言わせるなんて。この俺をそこまで骨抜きにする女なんて-」
-お前だけだ、華夜。
華夜子のまなじりに滲む涙を拭って、陸は彼女に口付けた。

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