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蕩けるようなキスをして
第71章 証
情けないけど、彼女を抱く指先は、少し震えていたかも知れなかった。
それを見透かしているかのようなタイミングで、華夜子が遠慮がちに陸の手に触れてくる。
その温かさに張り詰めていた糸が緩み、陸は彼女の左手を握り返した。
「ごめんね。いきなりこんなの見せ付けられたら、びっくりしちゃうよね」
背中を向けたままの彼女が呟いた。
「…いや」
それだけ答えるのが、精一杯だった。
言葉とは裏腹に、いかにこの自分に余裕がないか-教えているようなものだった。
もう、いないのに。
かつて彼女が愛し、彼女を愛した彼は。
彼女が選んでくれたのは、自分なのに。
今、こうして、彼女を抱いているのは自分なのに。
ほんの少し前まで、互いを貪るように求め合った。
そんな風に彼女を欲する事が出来るのは、自分なのに。
自分だけなのに。
こんなにも不安になってしまう-。
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