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蕩けるようなキスをして
第71章 証
「…なんか、本当にお嬢様みたいだね」
ただ無言を通しているのも居心地悪く。
照れ隠しも含めて、華夜子は呟く。
「あんまりなんでもかんでもやってあげて、甘やかさない方がいいかもよ?私がそれに慣れてしまったら、陸が困るでしょ?」
『うん』とか『そうかも』-肯定されるのを前提に話したのに。
背後から聞こえたのは、たったのひとこと。
「別に?」
あっさり陸に否定され、華夜子は返す言葉がない。
「華夜は普段甘えてくるタイプじゃないだろ。だから極たまーに、もしかして頼りにされてる?とか感じる時があると、俺すげー嬉しいんだよね。その嬉しいのがたまにじゃなく、いつもだったらもっといいのになって思う。こういうのが甘やかしに入っているのかは疑問だけど、もしもそれが当たり前になって、いつも俺にやって欲しいなって華夜が言うようになったとしても…それは凄く嬉しい」
-だから全然、困ったりなんかしない。
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