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蕩けるようなキスをして
第67章 彼だけ
最初は乃愛へ。
最後は華夜子に向けて。
陸の真摯な呟きに、改めて華夜子は胸が熱くなる。
「ところで。みんな揃ってどうしたの?これから一緒に行こうとか、そういう…?」
陸は、隣りに座る華夜子を一瞥する。
ラインでそういう連絡もらっていたっけ?-無言の確認。
彼女の友達だし。
決して迷惑ではないけれど。
でも今日は、彼女の顔を見るのも久々であれば、ふたりで出掛けるのも久し振りだった。
去年から約束していたし、可能な限り、今日はふたりきりで-その強い願望が、どうやら隠し切れていなかったらしく、乃愛に突っ込まれる。
「はいはい。あんた達のデートには、頼まれたってついて行かないから安心して。なんでわざわざ、あんた達の仲の良さにあてられないといけないのよ。私達だって、そうそう暇じゃないわよ…ねえ、留以?」
同意を求められ、留以は苦笑する。
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