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蕩けるようなキスをして
第67章 彼だけ
去年のクリスマス前の、まさにこのカフェテリアでの出来事。
短いとは言え、休みを挟み、皆もうこの話題には触れてこないんじゃ-思っていたのに。
年明け早々、会う人会う人にからかわれ、或いは説教され。
泣かせた自分が一番悪いのは重々承知しているだけに、今日も色々と耐えてきたのだ。
講義も終わり、やっと帰れると言う時-最も厄介な彼女の怒鳴り声は、勘弁して欲しかった。
陸が恐る恐る乃愛の様子を伺っていると、やがて彼女は深い溜め息をひとつ、その真っ赤な口唇を開いた。
「まあ、華夜から色々訊いたし?どうやら櫻葉陸だけが、全部悪いって訳でもなさそうだし?分かったって言いたいところだけど。でも、どんな理由があれ、女を泣かす男ってのはいただけないなあって?」
痛いとこを突いてくる乃愛に、陸は返せない。
「もう華夜子を泣かすんじゃないわよ、櫻葉陸。二度目はないよ?」
決して冗談ではなさそうな乃愛の強い眼差しに、陸は身が引き締まる思いだった。
「もう二度と…しない。誓うよ」
短いとは言え、休みを挟み、皆もうこの話題には触れてこないんじゃ-思っていたのに。
年明け早々、会う人会う人にからかわれ、或いは説教され。
泣かせた自分が一番悪いのは重々承知しているだけに、今日も色々と耐えてきたのだ。
講義も終わり、やっと帰れると言う時-最も厄介な彼女の怒鳴り声は、勘弁して欲しかった。
陸が恐る恐る乃愛の様子を伺っていると、やがて彼女は深い溜め息をひとつ、その真っ赤な口唇を開いた。
「まあ、華夜から色々訊いたし?どうやら櫻葉陸だけが、全部悪いって訳でもなさそうだし?分かったって言いたいところだけど。でも、どんな理由があれ、女を泣かす男ってのはいただけないなあって?」
痛いとこを突いてくる乃愛に、陸は返せない。
「もう華夜子を泣かすんじゃないわよ、櫻葉陸。二度目はないよ?」
決して冗談ではなさそうな乃愛の強い眼差しに、陸は身が引き締まる思いだった。
「もう二度と…しない。誓うよ」

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