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蕩けるようなキスをして
第65章 返事
もっと、冷淡で。
もっと、寒々しているはずだった。
なのに。
こんな私にさえ、こんなにも優しい先生。
思わず、顔を上げた。
高階先生は-笑ってた。
ああ、先生…!
『本だらけの、とても綺麗とは言えない部屋だけど。それでも良ければ』
-入って?
扉を更に大きく開けてくれた。
初めて目にした先生の部屋に、私は息を止めずにはおられなかった。
壁一面の本棚に、隙間なく様々な本が埋まっていた。
そこには収まりきれない本達が、床にいくつもの高いビルを建てており。
広めの机の上にも色んな本がうず高く積まれており、この机上ではなんの作業も出来そうになかった。
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