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第65章 返事

「…って。今、陸を見てて思った」
「え、うん…いんじゃない？華夜なら何しても似合うよ」
「そう？」
「…って。ぜってーそんな理由じゃないだろーが！誤魔化すなよ」
騙されてくれるかと思ったが、そんなに簡単じゃなかったようだ。
追及されたくないのを、悟って欲しい。
華夜子は焦り、八つ当たりの如く、陸に命じる。
「もーいいからっ。ほら、バイトでしょ！早く食べないと遅れるよ」
促し、自らもフォークを口に運ぶ。
もう訊いてくれるなと言わんばかりの華夜子の態度に、陸は最高に釈然としない。
しかし。
確かに刻一刻とバイトの時間が差し迫っているのもあり、納得いかないがとりあえず、食べ進める事にする。
ようやく陸が食事に集中し始め、華夜子はほっとし、ちぎったパンを噛み締める。