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蕩けるようなキスをして
第60章 T
「話?」
面白そうに訊き返され、逆に華夜子は面白くない。
知ってて言ってるのが、ありありと分かる。
「昨日話そうとしたら、陸が今日だって。だから私-」
-待っていた。
明日から暫く逢えないのなら、尚更。
きちんと話しておきたい。
全てを話して-可能なら、分かって欲しい。
あのひとと同じように。
あのひと以上に。
本気で好きになったひとだから。
本気で好きになったあなただから。
「華夜はさ。俺の元カノの話…ってか、元カノとの話なんて聞きたい?」
突然言われ、華夜子はどきりとする。
その様子を目敏く拾われ、からかわれる。
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