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蕩けるようなキスをして
第60章 T
「そう?ならさ、華夜がシャワー浴びたら、どこかに朝ご飯食べに行こうよ?うちに何かあれば良かったんだけど、明日から実家に帰るから、冷蔵庫の中身空にしててさ」
陸の提案に、華夜子は頷く。
「朝ご飯を食べたら…今日はこれからバイトだし、夜は夜で友達との約束があるから、後は年明けまで華夜とは逢えない。淋しいけど」
言って、陸は華夜子の身体を愛おしむように撫でた。
情事を終えたままの姿でいる彼女の素肌の上を、陸の指が滑る。
「バイト、シフト入れなきゃ良かったな。…それにあいつらとの約束も」
-すっぽかそうかな。
冗談ともつかぬ陸の呟きに、華夜子は目を丸くする。
「バイトはしょうがないとして。どうせただの家飲みだし、あいつらとの約束キャンセルしようかな。そしたら-」
「自分でした約束でしょ。ちゃんと守らないとだめだよ」
連続で酷い事を呟く陸を、華夜子は嗜める。
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