パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第59章 蕩ける夜

「…うん」
小声ではあったが、彼女は肯定してくれている－自惚れではなく感じ、陸は嬉しくなった。
「だから別に、華夜は俺の事まで心配しなくても大丈夫。華夜は今日、自分の事だけを考えてればいいんだよ」
確かにそうだ。
こう言ってはなんだが、彼の方がこういう事に関しては、遥かに経験豊富だ。
対する今夜の自分は、初めての事だらけで、自分だけで精一杯。
こんな自分に気遣われても－だろう。
陸の言葉を受け、華夜子は恥ずかしくなってしまう。
「でも。もしかして実は、華夜が俺にもう触れて欲しくないって、遠回しの表現だったりする？…それはそれで、ショックながら、本当に止めるけど」
陸が急に不安になって、恐る恐る訊けば、華夜子は慌てて首を振る。
「…そういう意味では、ないです」
「ならいいけど。ここで拒否られたら、一生のトラウマになりそうだから」
陸は喉を鳴らした。