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第59章 蕩ける夜

流石に華夜子が少し怯え始めた頃。
陸の手が、なんの前触れもなく、太腿に触れてきた。
大袈裟過ぎるくらいに。
羞恥と不安に、華夜子のそこが痙攣する。
ちょっと待って欲しい－願おうとすると、太腿の内側を、陸の指が伝う。
全体を時間をかけ撫で回されれば、やがて怖さなどではない感情が、華夜子の中に湧き起こる。
陸の指に踊らされ、華夜子は胸に与えられていた快感と同類のものを、感じ始めていた。
「あ…あぁ…っ」
切ない声が、華夜子から紡ぎ出される。
快楽に身を委ねていると、やがてそこに、指ではないものが触れた。
え？－身を起こし、恐る恐る確認しようとすれば、指の時とは比にならない快感が太腿に走り、華夜子はベッドから背を浮かせた。
白い太腿の内側を、陸の唇が這い始め、華夜子を大きく翻弄する。