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第59章 蕩ける夜

「ああっ…」
あまりの快楽に、咄嗟にシーツを握り締める。
恥ずかしい。
止めて。
頭の片隅では、確かに思っているのに。
唇が這い。
軽く吸われ。
生温かな舌が伝い。
舐められ。
最早、正常な意識を保ってなどおられない。
陸の為すがまま、ひたすら身悶えていた華夜子は、いつしか自らの膝が曲げられ、脚を大きく開かれていた事など知る由もなかった。
彼の熱い吐息を妙な場所で感じ、そこでようやく華夜子は何かがおかしい事に気付く。
移動した陸の唇は、割られた脚の中心付近にまできていた。