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第58章 真相

ブラジャーの中へ忍ぼうとした陸の指に、華夜子の手が重なった。
彼の動きが中断される。
不審そうにこちらを見る陸に、華夜子は息を整えながら、言った。
「…陸なら、いいよ」
陸の瞳孔が、開く。
「でもその前に、私の話を聞いて。それからなら、陸になら何をされてもいい－」
真摯な眼差しを向けられ－しかし、陸はすぐに反応する事が出来ない。
これは－予想外の状況だった。
答えが用意されていない。
答えを用意出来ない。
「…何をされてもいいだなんて。一旦許したら終わりだって、教えてやってたじゃん。いいの？本気にしちゃうよ？本当になんでもされちゃうよ？」
「…私は、本気で言ってるし」
念を押すが、やはり彼女の意志は間違いないらしい。