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蕩けるようなキスをして
第57章 クリスマス・イヴ
自分の非を認め、謝って来る華夜子に、陸は首を振る。
「俺はただ、華夜が心配だっただけだ。みんながいい奴ばっかじゃない。だから気を付けて欲しくて-」
彼女に頭を下げて欲しくて、あんなにも責め立てるように言ったんじゃない。
確かに醜く妬いてもいたが。
本当にただ、彼女に危ない目に遭って欲しくなかった-。
「うん、知ってる」
陸は、優しいからね-微笑む華夜子に、陸はありったけの勇気を出して、尋ねる。
「華夜は…その、彼氏に逢いにここに来たの?」
「私が勝手に来ただけだよ。だって、約束は…最初はしてたけど、結局ない事にしたし。…もの凄く怒らせた。もの凄く傷付けた。だから、もう私の事なんてなんとも思っていないって、覚悟もしてた。私は…私はまだ彼氏だって思ってはいるけど、相手はもう、思ってくれていない…そう、確信してた。それだけの事を、私はしてしまった。…だから絶対、来る訳なんかないの。やっぱり逢いたいかもって、来てくれるはずなんか。そんなの分かり切っているのに。なのに未練がましく、ここに来てしまった。万が一にも、気が変わって来てくれてたとして、約束の時間なんかとっくに過ぎてる。…だから絶対、絶対、こんな遅い時間までいるはずない」
「俺はただ、華夜が心配だっただけだ。みんながいい奴ばっかじゃない。だから気を付けて欲しくて-」
彼女に頭を下げて欲しくて、あんなにも責め立てるように言ったんじゃない。
確かに醜く妬いてもいたが。
本当にただ、彼女に危ない目に遭って欲しくなかった-。
「うん、知ってる」
陸は、優しいからね-微笑む華夜子に、陸はありったけの勇気を出して、尋ねる。
「華夜は…その、彼氏に逢いにここに来たの?」
「私が勝手に来ただけだよ。だって、約束は…最初はしてたけど、結局ない事にしたし。…もの凄く怒らせた。もの凄く傷付けた。だから、もう私の事なんてなんとも思っていないって、覚悟もしてた。私は…私はまだ彼氏だって思ってはいるけど、相手はもう、思ってくれていない…そう、確信してた。それだけの事を、私はしてしまった。…だから絶対、来る訳なんかないの。やっぱり逢いたいかもって、来てくれるはずなんか。そんなの分かり切っているのに。なのに未練がましく、ここに来てしまった。万が一にも、気が変わって来てくれてたとして、約束の時間なんかとっくに過ぎてる。…だから絶対、絶対、こんな遅い時間までいるはずない」

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