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蕩けるようなキスをして
第54章 待ち合わせ
現在の時刻-午後、七時過ぎ。
本来、彼女との約束は五時だったから-本当に待ち合わせていたとしたなら、二時間の遅刻。
実際は、イヴの日のデートは立ち消え。
だからそもそも、今日この日に彼女と約束なんかしておらず。
待ち合わせてない。
遅刻もない。
どんなに待ったとしても、彼女は来ない。
彼女には、逢えない。
最高に惨めな自分は自覚してた。
最高に憐れな自分も承知してた。
そして、救いようのないくらい愚かな男だと言う事も。
覚悟の上で、ここに来たけれど。
けど。
いざ見渡す限りの幸せそうな恋人同士や、家族連れを目の当たりにすると。
ひとり淋しく、LEDの飾られた街路樹通りを、さっきからひたすら往復してる自分-とてつもなく、不幸せに思えてくる。
本来、彼女との約束は五時だったから-本当に待ち合わせていたとしたなら、二時間の遅刻。
実際は、イヴの日のデートは立ち消え。
だからそもそも、今日この日に彼女と約束なんかしておらず。
待ち合わせてない。
遅刻もない。
どんなに待ったとしても、彼女は来ない。
彼女には、逢えない。
最高に惨めな自分は自覚してた。
最高に憐れな自分も承知してた。
そして、救いようのないくらい愚かな男だと言う事も。
覚悟の上で、ここに来たけれど。
けど。
いざ見渡す限りの幸せそうな恋人同士や、家族連れを目の当たりにすると。
ひとり淋しく、LEDの飾られた街路樹通りを、さっきからひたすら往復してる自分-とてつもなく、不幸せに思えてくる。

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