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蕩けるようなキスをして
第50章 吹雪
華夜-陸はテーブルに身を乗り出し、少しでも彼女に近付こうとする。
それに応えるように、華夜子もまた、身体を前に動かした。
察しはつくけれど。
多分、そうなんじゃないかって、思う事はあるけれど。
でも、なんで、今?
自分を選んでくれたばかりの、今に、何故?
どうして?
ここにいる自分じゃなく。
何を、想ってるの。
誰を、想っているの。
ここにいない、誰を-…。
「そんな顔すんなよ」
恐る恐る手を伸ばせば、先程の悪夢が甦る。
もう一度されたら。
もう一度拒絶されたら。
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