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第48章 束の間の

華夜子は俯き、染まった頬で、やがて頷いた。
はい－返答した唇に、またしても陸のそれが重なった。
煌めくイルミネーションの光の海。
抵抗する間もなく、二度目の、口付け。
この場所にふたりきりであるのなら。
これ以上はないムードの中での、甘い、キス。
彼に酔わされ、思わず意識が遠退いてしまいそうになるが、すんでのところでどうにか踏み止まる。
「ま、また…！」
－また、した。
恥ずかしさに、口をぱくぱくさせる華夜子とは対照的に、目の前の陸は余裕の表情だった。
例え華夜子が声に出せなくとも、言いたい事は、手に取るように分かる。
「別にいいじゃん。減る訳でもないし」
「そういう問題じゃなくて！」
「言うほど誰も見てねえよ」