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蕩けるようなキスをして
第48章 束の間の
「見てる!絶対見てる!すっごく見られてる!」
本気で言ってる、それ?
冗談でしょ?
ただでさえあなたは目立って。
一度して更に注目を浴びて。
二度目はもっともっと好奇の目で、見られてるに決まってる…!
全部言ってやりたかったが、舌がもつれ、上手く喋る事が出来ない。
「見たきゃ、見せてやりゃいいじゃん。好きな女とキスするのの何が悪いんだよ」
うんざりしたような陸のひとことに、華夜子は眩暈を覚える。
「いいとか悪いじゃなくてっ。歩道の真ん中とか、大学の中とか、そういう場所じゃなく…!」
「じゃ、どこでならいい訳?」
陸にすぐさま切り替えされ、華夜子は言葉に詰まる。
「えっ…」
「どこでなら、華夜にキスしていいの?」
真面目に問われ、怯んでしまう。
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