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どうか、私を愛してください。
第24章 引き寄せるカギ
冷たい眼をした男性だと思っていたけど
食卓の電灯の下では優しい表情をする男性だった。
冷たい眼をしていたわけじゃないんだ。
寂しくて、寂しくて、凍り付いた眼をしていただけなんだ。




「……私こそありがとう。」



「え?」



「まだ、一人でいるのは本当は辛くて……っ」



何でなんだろう。
知らない男性の前でポロポロと涙があふれ出てくる。
今まで遥人が隣にいるのが小さいころから当たり前だったから
急にこんな風に一人になって寂しくて仕方なかった。
もう子供じゃないんだから、寂しいっていうのが理由で泣くのが恥ずかしくて泣けなかった。



だけど不思議とこの男性の前だと素直に泣くことができた。




「ごめんなさい。泣くはずじゃ……」



「俺は……何年経っても一人は寂しいよ。」



そっか、なんでこの男性の前で泣けるのかがわかった。
私と同じで、この人も一人で
大好きだけど会えない人がいるんだ。



目にキラリと涙が光っているのがその証拠だ。



「よかったら……」



傷の舐め合いなのはわかってる。
だけど、心のどうしようもない大きなこの穴を埋めたいし、埋めてあげたかった。



「また、ご飯食べに来ない?お隣だし……」



その日から私たちは友達でもなく
恋人でもない、だけど夕方に一つのテーブルで同じご飯を食べる
そんな関係になった。



看護婦の仕事も復帰して仕事で疲れて帰ってきた時
誠二もご飯を作ってくれた時もあって嬉しかったし助かった。



きっと一人なら以前の誠二みたいにご飯を食べなかったかもしれない。



私たちは奇妙な関係だったけど、ココロ安らぐ関係になっていた。
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